漆硯について

漆硯のビデオは「大阪歴史博物館」にて鑑賞可能
「大阪市総合生涯学習センター」の視聴覚ライブラリーにも収蔵

<shikken について>

−現代の科学と 伝統の技術が融合して造られた硯−


別名、木硯、漆砂硯、木砂硯、行旅硯とも言い、古くは中国において晋代の文献に見え、近世においては、清代の慮映之(ろえいし)の作が有名で、金農(冬心)や、遠牧(隋国)の賞賛を得ました。
我が国においては玉楮象谷(たまかじぞうこく)の手になる作品が知られています。

< 紫檀製・携帯用・漆硯セット (筆・墨・水滴込み) >


硯面は、かつては川砂等の微細な粒状のもの を使っていたと思われますがそれをファイン・セラミックスの粉末(硯面の鋒鋩の役目をする)に置き換え、漆で強固に固めてあるので、実用性に耐えるよう、また何よりも摩墨・発墨を重点に復元”古端渓硯に勝らずとも劣らず!”

この硯の特筆すべき点は ”軽い”と言う事です。
ベースになる部分が木なので薄くする事が出来るからです。
ですから ”行旅硯”とも言われるように携帯用の硯として考えられたものかと思います。

−由−

<花梨・ 丸型・漆硯 >

直径は約5寸、蓋をかぶせて左右どちらへでも回すと軽く閉まる。















< 倣・唐・鳳池漆硯 >

中国の墳墓より出土した端渓硯を漆硯の技法で造ったレプリカ。すばらしいフォルムだと思う。













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1997/06/08