大阪唐木指物

<おおさかからきさしもの>


その起源は定かではないが、建築様式の発達に伴い、ほぼ15世紀頃には技法が確立されたと推察され、現代のような産地は江戸中期に形成された。
紫檀・黒檀・花梨等の唐木材(遣唐使が唐の国より持ち込んだ文物の中に日本で産出しない木で作られた物があり、それらを総称して、唐のくにから渡ってきた木、という事で唐木<カラキ>と呼ばれ珍重された。現在、正倉院御物として見られる)を素材として、飾り棚、座敷机、を始め花台などが主流を占めている(現代では原木を東南アジアより輸入、重量により売買する)。
唐木の中でも、紫檀はもっとも硬いい木として知られ(比重は一以上)マメ科の植物で、心材、辺材、またとれる場所により木理の色が違い、その独自性は他に類を見ない。そのような紫檀を唐木専用の道具を使い釘を用いず組み手と接着剤でかためて、椋(むく)の葉や木賊(とくさ)で磨き、日本産漆で「拭き漆仕上」(漆をすり込んでは拭き取る事を繰り返す仕上法)を施すため、その光沢と質感は独自で、漆器や、一般木工など他の技術では出せないものに仕上がっている。
さらに、デザインも一目で分かるほど個性的で伝統文化の意匠が、透かし彫りや彫刻の技法で現されている。それ故、往時は、支配階級や資産階級に珍重された。

当工房では、代々受け継がれて来た伝統技法、並びに生活様式の変遷に伴う、新たなる伝統工芸のあり方を追求すべく作品づくりに励みたいと思っています。

尚 、参考のため次のリンク先を上げておきます。
http://www.kougei.or.jp/
日本の伝統工芸のすべてが紹介されてます。


唐木製品の取り扱いについて

唐木調度品は、天然素材ですので極端な、温度・湿度の変化や直射日光をきらいます。
又、日常のお手入は、綿布で、乾拭きをほどこし汚れや手垢等が付いた時は、ワックス(天然の蝋分だけを用い、黒又は茶色系統が最適)ですり込むように拭き取っていただければよりいっそう艶が増し、愛着もわきます。


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